なぜ売れている？　ダイハツ「タント」が人気を集める理由

ダイハツが販売するワゴンタイプの軽自動車「タント」。
初代デビュー時から人気の高かった車ですが、2代目、3代目とモデルチェンジを重ねるごとにさらに注目が集まり、現在では軽自動車売り上げトップの座に輝くほど人気となっています。
なぜタントが人気なのか、今回はその理由について迫っていきたいと思います。

2013年にデビューした3代目新型タントは、2014年度における新車販売台数NO.1の座を獲得しており、2015年度も引き続き好調な売れ行きを続けています。
また新車だけでなく中古車も人気となっており、2015年3月～8月の中古車販売ランキングでは、ワゴンRなどの軽自動車やプリウスなどのハイブリッド車を抑えて、堂々のNO.1を獲得しています。
（ガリバーインターナショナル調べ）

タントが人気となっている理由としては、以下の3点が考えられます。

タントの人気を支えている一番の要素といえるのが「ミラクルオープンドア」と呼ばれているスライドドアです。
軽自動車は特にスライドドアを装備しているものが少ないため、スライドドアを装備している時点で大きな強みとなります。
さらにタントは乗降口のフロア高をやや低めに、天井の高さをやや高めに設定するなどの工夫を施しており、より乗り降りしやすい車となっているのです。

また、もう1つ忘れてはならないのが、タントのスライドドアは“ピラーレス”であるということです。
ピラーレスというのは1列目シートと2列目シートの間にある、柱（ピラー）を取り外した造りのことを指します。
乗り降りに邪魔になる間の柱が無いため、身体の大きな方でもスムーズに乗り降りができますし、ベビーカーなどの大きな荷物をスムーズに積み込むこともできます。

タントのもう1つの魅力となるのが、室内の利便性の高さです。
室内は軽自動車規格サイズを極限まで使った造りとなっており、軽自動車の中ではトップクラスの室内サイズを誇ります。
また「シートをフルフラット化できる」「余計な凹凸や段差がなくフロアがフラットとなっている」といった室内を有効に使うさまざまな工夫が施されており、こちらも室内の広さや荷物の積み込みやすさに貢献しています。

これらの要素があることで、大人4人でも楽に乗れたり大きな荷物の持ち運びなどもできたりと、軽自動車ありながらさまざまなシーンで活用できるのです。

タントの乗り降りのしやすさや室内の利便性の高さは、もはやステーションワゴンやミニバンと比較しても見劣りないレベルに達しています。
そして何よりもタントは軽自動車であるため、燃費性能の良さや維持費の安さなど、軽自動車ならではの強みも持ち合わせているのです。

タントの人気の理由は以上のようになりますが、特にピラーレスを採用しているミラクルオープンドアの乗り降りのしやすさは圧倒的といえます。
ある意味ドアの大きい3ナンバーサイズのミニバンよりも、乗り降りしやすい車といえるかもしれません。
お年寄りや子どもを乗せることの多い方などには、特にうってつけの車となっています。